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クラミジア感染で結膜炎や中耳炎を引き起こすこともある

数ある性感染症のなかで患者数が一番多いのが、性器クラミジアになります。弱年齢の患者数が顕著で、細菌では年間25000人程度の新規患者数が報告されていますが、潜在的患者数が相当な数に上ると見られているのです。この性感染症はクラミジア・トラコマティスと言う細菌が人体の細胞に寄生し繁殖することで発症します。クラミジア自体は非常に脆弱で人体を離れて生存することが出来ません。性行為で感染粘膜が接触するのが外気から遮断された、性器や口腔粘膜などです。水分があり一定の体温で維持されているので、性交渉は格好の感染機会になるわけです。クラミジアに感染する原因には、精液や膣分泌液や血液などに接触する機会のある行為全般を挙げることが出来ます。従って性行為だけでなく、オーラルセックスやキスなどの性的接触を伴う行為であれば、感染のリスクが否定できません。

そのため感染部位の粘膜に接触する可能性があれば、性器に限定されないことになります。そこで最近ではクラミジアを原因菌とする目や咽頭の炎症が増加しています。性器の分泌物が付着した手で目をこするなどして結膜炎を発症したり、性器からの分泌物が咽頭に感染し耳管を通じて中耳炎を引き起こすなどの事例が頻発しています。もっともクラミジア性の中耳炎や結膜炎を発症しても、ほとんど症状が見られない場合もあります。最近では性器クラミジア患者が、中耳炎や結膜炎などを高率で併発することが知られるようになってきたので、同時に耳鼻咽喉科領域での検査を推奨される場合があるようです。

クラミジアの治療は抗生物質の投与が中心で、主な治療薬にはクラビットやジスロマックがあります。クラビットはニューキノロン系の抗生物質のことで、細菌類の細胞膜の合成を阻害する作用をもち繁殖を抑制する作用を発揮します。またジスロマックはマクロライド系抗生物質のことで、細菌の増殖に必要不可欠なたんぱく質の合成を阻害し、増殖を抑制します。
クラビットもジスロマックもすぐれた治療薬ですが、セックスパートナーも同時に治療を受けることが必要です。それというのも片方のパートナーだけが治療をうけても、ピンポン感染で再発を繰り替えす懸念があるからです。ピンポン感染とは、治療を受けていないパートナーと性交渉をもつことで性感染症に再度かかってしまうことをさします。一回の治療でクラミジアを治癒させて、ピンポン感染防止のためにもパートナーも一緒に治療するのがポイントです。